銃をおろして聖夜だけ 黒澤

【教官室】

クリスマスを控えた教官室に行くと、何やら空気がざわついていた。

 

サトコ

「もしかして、何か事件でも‥?」

 

黒澤

そうです、大事件です!

クリスマスイブが、全校集会と納会に占領されて大変なんですよ!

これはもう、うちのクリスマス会は25日にやるしかないですね

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聖夜 難波カレ目線

【室長室】

難波

クリスマスか‥

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成田から12月24日のスケジュール確認が入って初めて、そのイベントの存在に気付いた。

 

(すっかり忘れてたな‥)

 

この歳になるともう、クリスマスなんてものにイチイチ反応しない癖がついている。

結婚中はまだしも、離婚してからは特に、この日は俺にとってただの師走の1日だ。

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聖夜 難波3話

サトコ

「室長は何かありますか?子どもの頃のクリスマスの思い出」

 

難波

思い出なぁ‥

 

それだけ言うと、室長は黙り込んだ。

 

サトコ

「?」

 

(そういえば室長、前に言ってたっけ‥)

 

「もう家族いない」と言った室長の言葉を思い出した。

 

(いけない‥つい踏み込み過ぎたかも‥)

 

わずかなはずの沈黙が、やけに長く感じられた。

 

(せっかく楽しい時間が過ごせてたのに、どうして余計なこと言っちゃったんだろう)

(何か、他の話題を‥)

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聖夜 難波2話

クリスマスイブの朝。

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難波

参った。道も電車も全部不通だ

 

電話越しに聞こえて来た室長の声は心なしか暗かった。

 

難波

車も電車も使えないとなると、横浜行きは無理だな‥

 

(そんな‥)

 

ガッカリしながらも、あまりそれを表に出さないように答える。

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聖夜 難波1話

【学校 廊下】

鳴子

「街はすっかりクリスマスモードだっていうのに、ここは本当に季節感ないよね」

 

講義を終えて千葉さんと3人で並んで歩きながら、

鳴子は無機質な校内を面白くなさそうに見回した。

 

サトコ

「そっか、もうすぐクリスマスか‥」

 

(講義と訓練に追われて何の計画も立ててないな‥)

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