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コラボ 加賀 2話

【旅館】

京橋

「女性の下着‥‥ですか」

天王寺

「克之のことや。どうせ露出度高めのエロエロのやつが好きなんやろ」

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京橋

「いえいえ、私は布面積の多い下着の方が好みですよ」

海司

「な、なんでだ‥‥?」

京橋

「堅く守られている方が、暴く時の喜びは大きいでしょう?」

そら

「こいつ、やべー!」

桂木

「そら、声が大きいぞ」

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花井

「こいつはこういう病気なんだ。諦めてくれ」

八千草

「そういうそらさんは、どういうのが好きなんですか?」

そら

「え~、聞いちゃう?」

(くだらねぇ‥ガキか)

手元にある酒を、一気に煽る。

この場には、SPと二課の連中が勢ぞろいしていた。

(これじゃあ、アイツとふたりきりになれねぇ‥)

(こいつら、公安の連中よりも厄介だからな)

加賀

‥‥‥

桐沢

「酒が空になってるぞ」

桐沢は笑顔で俺の隣に来ると、なみなみと酒を注いだ。

加賀

‥ああ

桐沢

「たまにはこうやって騒ぐのもいいもんだろ?」

加賀

興味ねぇな

桐沢

「相変わらず、つれねぇな」

桐沢を一瞥して、騒いでいる奴らに視線を向ける。

瑞貴

「背伸びをして、セクシーな下着をつけているのも可愛いと思いますよ?」

浅野

「‥意外に、マニアック」

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京橋

「いい目の付け所ですね」

瑞貴

「フフ、ありがとうございます」

天王寺

「そういや、加賀さんはどんなんが好きなんですか~?」

加賀

は‥?

天王寺

「だから、下着ですってば!」

加賀

‥‥‥

なんでこんなことになったのか‥旅館に着いてからのことが、脳裏を過る。

【旅館 部屋】

サトコ

「どこに行きますか?」

ガイドブックを見ながら、サトコが楽しそうに声を掛けてくる。

サトコ

「お寺巡りは明日に回して、近場を散歩しますか?」

「ここの近くにも、いろいろな和スイーツのお店がありますよ」

加賀

それもいいが‥

サトコ

「きゃっ!」

ガイドブックを取り上げて、一気に距離を詰める。

加賀

せっかくの旅行だ。ふたりきりの時間を愉しまねぇでどうする

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サトコ

「ん‥」

奪うように唇を重ねると、サトコは抵抗するかのように俺の胸を叩く。

加賀

クズが‥抵抗しても無駄だ

お前に拒否権なんかねぇ‥

一瞬で懐柔し、サトコの味を堪能する。

サトコ

「‥はぁ」

加賀

目、潤んでるぞ?そんなに良かったか

サトコ

「だ、だって加賀さんが‥」

加賀

俺が、なんだ?

サトコ

「っ‥」

もう一度顔を近付けると、サトコはパッと立ち上がった。

サトコ

「お、お風呂入りたいです!」

加賀

ああ゛?

サトコ

「せっかく温泉に来たんですから。ね?」

加賀

‥‥‥

(駄犬のくせにお預けとは、随分生意気になったな‥)

そう思いながらも、『温泉』という単語に心が揺れ動く。

(まあ、せっかくの貸切だしな‥)

加賀

しょうがねぇな‥時間はまだある。後でたっぷり可愛がってやるか

行くぞ

サトコ

「えっ‥!?どこにですか?」

加賀

温泉だろうが

サトコ

「わわっ!」

【廊下】

サトコの腕を引き、貸切風呂へと向かう。

すると‥

桐沢

「ん?加賀じゃないか」

加賀

桐沢‥?

八千草

「どうも!先ほどぶりですね」

加賀

っ‥

(まさか、旅館まで被るとは‥)

そら

「あっ、サトコちゃん!また会ったね」

サトコ

「は、はい‥」

(こいつらまでいるのか‥どんだけツイてねぇんだ)

桂木

「すごい偶然だな」

桐沢

「ああ」

加賀

‥‥‥

野村

「めんどくせぇ‥って顔してるね~」

加賀

‥するなって言う方が無理です

そら

「ねぇ、せっかくだし皆で晩ご飯一緒しない?」

天王寺

「せやな。飯は大勢で食った方が美味いっていうしな」

八千草

「この機会に警察官一同、繋がりを強めようってことですね!」

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瑞貴

「サトコさんたちも、いかがですか?」

サトコ

「え、えーっと‥」

サトコはチラリと、俺の様子を窺う。

(余計なことを‥)

普通なら迷うことなく断るが、ここで渋って余計な検索をされたら面倒だ。

サトコ

「‥はい、是非」

俺の心中を察したのか、サトコは小さく頷いた。

【風呂】

(せっかく、お愉しみだったってのに)

(‥まさか、お預けをくらうとはな)

煩わしいだけの夕食が終わり、露天風呂に入った。

本当なら貸切風呂に行くはずだったものの‥

いつアイツらと遭遇するか分からないため、別々に風呂に入ることにした。

花井

「あっ、加賀さん。ちょうどいいところに」

加賀

ああ゛?

天王寺

「これからSPの連中と飲むんですよ!もちろん加賀さんも参加するやろ?」

加賀

‥遠慮する

天王寺

「まぁそう言わんと‥」

花井

「ここまできたら道連れです」

両側からガシッと腕を掴まれる。

加賀

お前ら、もう酒入ってるだろ

天王寺

「なに言うとんねん!まだまだこれからや!」

花井

「今夜は朝までですよ。俺を誰だと思ってるんですか」

加賀

チッ‥

ズルズルと引きずられていく。

京橋

「諦めてください。基本絡み酒ですので」

「ちなみに私は下戸です」

加賀

‥‥‥

【部屋】

(あいつら、許さねぇ‥)

「下着なんて、別にこだわりねぇよ」

酒を煽っていると、話が耳に入ってくる。

八千草

「僕はやっぱりサテンかな?手触りって大事だと思うんですよね」

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桂木

「その子に似合っているなら、なんでもいいんじゃないか?」

そら

「大人の余裕ってやつですか!?」

「お前も大人だろ」

加賀

はぁ‥

なんの為にもならない話にため息をつくと、京橋が反応する。

京橋

「さっきははぐらかしてましたが‥結局のところ、加賀さんはどうなんですか?」

桐沢

「別にいいじゃねぇか。減るもんでもねぇだろ」

加賀

桐沢、てめぇ‥

桐沢

「ハハ、変な趣味でも石神には言わねぇから心配すんな」

加賀

‥‥‥

(答えねぇと、いつまでも絡んできそうだな‥)

加賀

下着なんて、脱がせたら何でも一緒だろうが

すぐに脱がせるから関係ねぇ

京橋

「すぐに脱がせるなんてもったいないですよ」

そら

「でた、変態発言!」

海司

「‥‥‥」

瑞貴

「海司さん、赤くなっていますよ?」

海司

「ばっ‥!べ、別に、赤くなってなんか‥」

京橋

「おや、見かけによらず初心なんですね」

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海司

「初心じゃねぇから!オレにだって、好きな下着のひとつやふたつくらい‥」

野村

「‥すぐに脱がせる、ね」

ぼそりと呟きが聞こえ、野村に顔を向ける。

野村

「赤が好みだと思ったんだけどな~」

(赤?‥なんで赤が‥)

ニッコリ微笑んでいる野村の発言に、警戒心が顔を覗かせる。

そら

「‥でさ、サトコちゃんって結構可愛いと思うんだよね」

(は‥?)

八千草

「そうですね~。僕も公安学校に入り直そうかな」

瑞貴

「明るくて前向きで‥学生時代はファンがいたかもしれませんね」

いつの間にかサトコの話題になり、癪に障る。

野村

「照れた顔も可愛いよね~」

「‥というより、焦った顔というか‥小動物みたいに怯えた顔かな?」

(‥どういうことだ?怯えた顔?)

瑞貴

「へぇ、見てみたいな」

浅野

「今日そんな顔してましたっけ?」

野村

「ん~?ちょっと、ね」

野村は楽しそうな視線を俺に向けてくる。

野村

「赤パンちゃん、狙っちゃおうかな~」

天王寺

「赤パンって、なんですか?」

野村

「赤いパンツが似合うだろうなって思ってね」

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京橋

「意外な趣味ですね」

(なるほどな‥)

【新幹線】

サトコ

『‥ただ今戻りました』

加賀

ん‥?

‥なに、発情してんだ

サトコ

『し、してません!』

【駅】

野村

『やっほ~、赤パンちゃん』

『また会ったね』

サトコ

『あっ‥!』

【旅館 部屋】

(‥そういうことか)

(あのクズなら何かヘマしかねねぇな)

野村

「加賀はどうなの?」

加賀

‥いいんじゃないですか

まぁ、主人以外には懐かないように躾けてありますので

野村

「ははっ、なかなか言うね~キミ」

加賀

‥‥‥

(アイツの怯えた顔見れんのは俺の特権だ)

(テメェらに見せるわけねぇだろうが‥)

楽しそうに微笑む野村を一瞥し、部屋を後にした。

【廊下】

(くそ‥時間を浪費した)

俺を男部屋へ引っ張ってきた花井と天王寺は、そのあとどこかへ行ってしまった。

カラオケがどうとか言っていたが‥

(あいつら、次会ったらただじゃおかねぇ)

(‥そんなことより、あのクズ)

(他の男に色んなもん見せてんじゃねぇ)

(よりによって、あの野村さんに‥)

俺は乱暴に、部屋のドアを開ける。

【部屋】

サトコ

「あっ、加賀さん。おかえりなさい」

ほのかに頬を染めたサトコが、窓を開けて涼んでいる。

サトコ

「温泉が気持ち良くて長湯したら、ちょっとのぼせちゃいました」

加賀

‥おい

サトコ

「ひゃあっ!」

胸元をはだけさせると、色気の欠片もない声を出す。

サトコ

「な、何するんですか!?」

「もっと雰囲気を大事にですね‥!」

加賀

喚くな

サトコ

「は、はい‥」

反射的に姿勢を正すサトコを、ジロリと睨みつける。

加賀

あの下着、どうした?

サトコ

「下着?あの下着って‥っ!」

「そ、それは‥」

(やっぱり、な)

加賀

‥誰かに見せたらしいな

サトコ

「な、何故それを!?」

加賀

何故だと思う?

サトコ

「っ‥」

サトコは怯えた顔で、俺のことを見上げる。

野村

『照れた顔も可愛いよね』

『‥というより、焦った顔というか‥小動物みたいに怯えた顔かな?』

(そんなの‥俺だけが知っていればいい)

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サトコ

「加賀さ‥‥んっ」

サトコの後頭部を押さえ、強引に口づける。

噛みつき、犯すように舌を侵入させると、サトコの息は一気に上がった。

サトコ

「ま、待ってください‥!」

唇が離れると、サトコはおずおずと俺を見上げる。

加賀

待たねぇ。こっちは散々お預けくらってんだ

そして、サトコの耳元に唇を近付けて‥

加賀

‥たっぷり仕置きしてやる

サトコ

「んっ‥」

再び、サトコの唇を深く塞ぐ。

(野村さんに煽られたようで癪だが‥)

いつもより激しく、サトコの躰を掻き抱いた。

to be continued

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