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東雲 ふたりの卒業編 2話



【廊下】

宮山くんからの冷ややかな眼差しに、私はなんとか頑張って笑顔を返した。

サトコ
「ええと、おつかれさま···」

宮山
「おつかれさまです」
「どうしたんですか、顔面崩壊してましたよ」

(ひどっ、崩壊って···)

サトコ
「そこまで崩れてません!ちょっぴり思い出し笑いしてただけです!」

宮山
「そうですか?それにしては大参事レベルでしたけど」

サトコ
「ちょ、ほんと言い過ぎ···」

宮山
「でも、そういう先輩も俺は好きです」

サトコ
「!」

宮山
「本当ですよ。すごく好きです」

(2回連続!?)
(「すき焼き」の「すき」じゃなくて!?)

動揺のあまり、よろけそうになる。
けれども、そんな私のことなど宮山くんは気にもならないらしい。

宮山
「これ、先月の訓練のレポートです」
「来週火曜日提出なので、それまでに確認お願いしますね」

サトコ
「う、うん」

宮山
「それでは」

宮山くんはニッコリ笑うと、何事もなかったかのように去って行った。
その背中を見送って、私はひそかにため息をついた。

(まいったな、心臓に悪すぎるよ)

宮山くんに告白されてから数ヶ月。
未だ私は彼に対する「正解」が分からないでいた。

(もっとはっきり断ったほうがいいのかな)
(「絶対200%好きになることはない」って)

一番手っ取り早いのは「教官と付き合ってる」と伝えることだ。
けれども、お互いの立場を考えればそれはできそうにない。

(少なくとも私が卒業するまでは無理だよね)

ブルッ···

サトコ
「あ、LIDE···」

(教官からだ)

ーー『さっき、聞くの忘れてたけど』
ーー『今週の土曜日空いてる?』

サトコ
「!!」
「『空いてます空いてます』···送信っと···」

ーー『上野駅公園口11時』

(きた···)
(デートの約束いただきましたーっ!)

サトコ
「ん?でも上野って言えば···」



【恐竜展】

東雲
ちょ···この尻尾の模様···!
シノサウロプテリクス!シノサウロプテリクス!

(そうだよね、上野って言えばコレだよね)

「第2回・魅惑の恐竜展」

ちなみに今回も来館者は親子連れか恐竜オタクらしき男性ばかりだ。

(ま、いっか。こんな教官、ここでしか見られないし)

東雲
時間だ。行くよ

サトコ
「えっ、どこに···」

(あ、これかな。映画『ネオ・ゴジーラ』公開記念···)

サトコ
「『VRで楽しむ恐竜の世界』?」

【映画館】

存在しないはずの恐竜たちが、轟音と共に近づいてくる。

恐竜
『ピギャァァァッ』

(ちょ···なんか近い···)

恐竜
『グァァァッ』

サトコ
「きゃああっ!」

(しまった!つい教官にしがみついて···)

東雲
······

(···あれ、無反応?)
(いつもなら「ウザ」とか「暑苦しい」って···)

東雲
ヤバ···

(ん?)

東雲
デカ···これ、ヤバ!

(············そうですか、すっかり恐竜に夢中ですか)
(だったら、もう少しぴったりくっついても···)

恐竜
『グォォォッ』

サトコ
「ぎゃあああっ!」

(もうヤダ、迫力ありすぎだってば!)

サトコ
「はぁぁ···」

(どうしよう、まだめまいが···VR恐るべし···)

東雲
すげぇ···

(あ、そういえば教官にまだしがみついたまま···)

サトコ
「!?!?」

(髪が···教官自慢のキノ···サラサラヘアーが!!!)
(VRゴーグルのせいで···)

東雲
見た!?ありえなくない!?

サトコ
「あああ、ありえない···ありえないです!」

(ダメだ、このままじゃ!)

東雲
分かる!?ゴジーラとゴジラザウルスのコラボだよ!?
幕末で例えると、近藤勇と桂小五郎が仲間となるようなもので···

(それより髪!)
(教官の髪の毛をなんとかしないと!)

(よかった···やっと元通りに···)

東雲
なに息切らしてるの?

サトコ
「いえ、まぁ、いろいろと···」
「それより教官、次は『アレ』に行きましょう!」

東雲
は?『アレ』って···

サトコ
「『アレ』は『アレ』ですよ、ほら!」

サトコ
「さ、今回も記念に撮りましょう!」

東雲
面倒くさ···

サトコ
「そう言わないで。まずはティラノサウルスのポーズから···」
「ガオーッ!」

パシャッ!

東雲
···またそれ?

サトコ
「はい!次はプテラノドンのポーズ行きますよー」
「シャーッ!」

パシャッ!

(よし、決まった!)
(あと1枚撮ってもらえるよね。初デートのときは確か···)

サトコ
「!!」

(お、思い出した···)
(3枚目を撮るとき、いきなり教官がこめかみに···)

東雲
···なに?

サトコ
「い、いえ···」

(まさか今回も不意打ちキッス?)
(ど、どうしよう···こめかみの汗、拭っておいた方が···)

スタッフ
「はーい、笑ってくださーい」

東雲
ほら、笑えば?

サトコ
「えっ···あ···アハハ···」

パシャッ!

(あれ?)

スタッフ
「はーい、お疲れさまでした」

東雲
ありがとうございます

(何もナシ?なんで···)

東雲
ああ、もうプレビュー出てくるね。行くよ

(そんな普通に言われても···)

東雲
すみません、受付番号98番ですが···

スタッフ
「98番ですね。こちらの3枚です」

東雲
···へぇ、悪くないじゃん
1年越しで目標達成

(え···)

サトコ
「あ···」

(普通だ)
(どう見ても普通のカップル写真···)

そういえば、去年は3枚目を撮るとき「可愛く写れば?」と言われていた。

(それなのに、不意打ちキッスで私が白目向いちゃって···)
(ぜんぜん可愛く写れなくて···)
(でも、今回は···)

改めて3枚目の写真を見てみる。

(もしかして今日は可愛く写れるようにしてくれた···とか?)
(だからって敢えて「キッスなし」なんて···)

東雲
···キモ。なにニヤけてんの?

サトコ
「えっ、だってぇ···」

(教官のせいっていうかぁ···)

サトコ
「ちょ···待ってください」
「理由を聞いてくださいよ!教官ーっ!」

その後も、時間の許す限り恐竜の世界を堪能して···



【公園】

サトコ
「あー楽しかった!まさに恐竜まみれの1日でしたね」

東雲
は?まだまだ全然足りないんだけど

サトコ
「ええっ!?」

(さすが教官···あれで物足りないなんて···)
(···ん?)

サトコ
「教官、そのチラシは···」

東雲
『恐竜プラネタリウム』だって

サトコ
「へぇ、近日公開ですか。楽しみですね」

(これを観に行く頃には、公安学校を卒業しているはずだよね)
(教官じゃない東雲教官···想像できるような、できないような···)

ふいに「あー」と教官が大きく背伸びをした。

東雲
喉渇いた
買ってきて。幻のピーチネクター

サトコ
「えっ、今ですか?」

東雲

サトコ
「でも、このあたりにコンビニなんて···」

東雲
はい、ゴー!

(えええっ!?)

(あり得ない···デート中に恋人をパシらせるなんて)
(コンビニは公園の外にしかないのに「はい、ゴー!」なんて···)

サトコ
「ほんと、あり得ないんですけどー!」

それでも教官の命令には逆らえるはずがなくて···

サトコ
「はぁ···はぁ···」

(よかった···1軒目で買えて)
(ほんとラッキーだよね!ツイてる、ツイてる···)

サトコ
「うん?」

(教官、誰かと話してる···)
(あの後ろ姿···なんか見覚えが···)

サトコ
「!!」

(ちょ、な···なんでここに宮山くんが···)
(どうしよう、絶対デートだってバレないようにしないと)
(こういうときは···)

<選択してください>

A: ひとまず隠れる

(ひとまず隠れよう!そのへんの木陰かどこか···)

サトコ
「わっ!」

(しまった、つまづいた!)

ドスンッ!

サトコ
「うう、痛たた···」

東雲
バカ。ほら···

宮山
「先輩、掴まってください!」

(ど、どうしよう···いつもなら教官一択なんだけど···)
(この状況でさすがにそれはマズいよね)

私は、やむを得ず宮山くんの手を借りて立ち上がった。

サトコ
「ええと···ありがとう」

宮山
「いえ」

東雲
······

サトコ
「ところで、その···」

B: 偶然を装って近づく

(ここは偶然を装って···)

サトコ
「ああっ、東雲教官!それに宮山くんも···」

宮山
「氷川先輩···」

サトコ
「ぐ、偶然ですね!私は、その···」
「動物園にパンダを観に来た帰りにどうしてもピーチネクターが飲みたくなって」
「ちょっとコンビニを探していたらなんとなくこの公園に迷い込んで」
「そしたら教官と宮山くんがいるから、そりゃもうビックラこいたわけで···」

東雲
もういい。演技ヘタすぎ

宮山
「先輩···幼稚園児ですらもう少し上手に演技できますよ」

(うっ、ひどい···)

サトコ
「すみません、下手くそで。それより···」

C: 偶然を装って近づく

(ここは自然に···自然な態度で···)

サトコ
「教官、おましゃ···」

(しまった、いきなり噛んだ!)

サトコ
「おま···おましゃ···お待しゃせ···」

東雲
······

宮山
「······」

(···ああ、もう!)
(こうなったら、いっそ開き直って···)

サトコ
「ええと···」

サトコ
「宮山くんはどうしてここに?」

宮山
「偶然通りかかっただけですよ」

東雲
動物園の帰りだって

サトコ
「へぇ。宮山くんって動物好きなんだ?」

宮山
「ええ、生き物を見ると心が和みますから」
「過去の遺物と違って生命力に満ち溢れていますし」

東雲
!!
それは想像力が足りないだけだよね?
「オレは過去の遺物を見てもすごく和むけど。恐竜とか恐竜とか恐竜とか

(教官、落ち着いて!顔に出しすぎ!)

宮山
「へぇ、恐竜···」
「そういえば、すぐそこの博物館で恐竜展をやっていたような···」

サトコ
「わ、私たちは行ってないけどね!」

宮山
「知ってますよ。任務の帰りだそうですね」

サトコ
「そ、そうなの!それで今から帰るところで···」

宮山
「東雲教官、改めて言わせてもらいますけど」

(ちょ、なんで無視···)

宮山
「俺は本気です」
「本気で、氷川先輩のことが好きです」

サトコ
「!」

宮山
「このことだけは、どうか覚えておいてください」

(宮山くん···)

東雲
···そんなに押さなくても
忘れないけど。氷川さんの10倍は記憶力が良いし

宮山
「だったらいいです」
「東雲教官には、俺の気持ちを知っていて欲しかったんで」

東雲
······

宮山
「それと、さっきの話の返事を伺いたいんですが」

東雲
·········キミの好きにすれば?
そもそも聞く気ないんじゃない、オレの意見なんて

宮山
「それもそうですね」
「それでは失礼します。先輩、また月曜日に学校で」

サトコ
「う、うん、お疲れさま··」
「あの···『さっきの話』っていうのは···」

東雲
べつに
それより帰るよ。そろそろお腹空いてきたし

サトコ
「···そうですね」

【東雲マンション】

パン粉をつけたエビを、熱した油の中に落とす。
焦げないようにひっくり返しながらも、頭は全く別のことを考えていた。

(どうしよう、宮山くんのこと···)

公安学校を卒業したら本当のことを伝える。
それだけは前から決めていた。

(でも「それまで期待を持たせる」っていうのも···)
(もっと突き放すべきなのかな。たとえば露骨に避けるとか···)

サトコ
「ううん」

(それはない。教育係として失格だ)

公私混同はしたくない。
この気持ちは、教官も分かってくれるはずだ。

(だって、教官自身がそうだったもん)
(私が一方的に好きだったときも、教官としての務めを果たしてくれて···)

東雲
臭···

(えっ···)

東雲
焦げてる

サトコ
「あっ、うそっ!」

慌てて、油の中からエビフライを救出する。
けれども「時すでに遅し」で···

東雲
何本目?このブラックタイガー

サトコ
「今日はこの2本だけです」

東雲
そう···
で、何を考えてたの?

サトコ
「!」

東雲
菜箸握りながら、ずっとぼんやりしてたよね、キミ

(どうしよう、バレてる···)
(本当のことを言う?それとも···)

<選択してください>

A: 教官のこと

サトコ
「教官のことを考えてました」

東雲
······

サトコ
「今日の教官、楽しそうだったなぁとか」
「デートできて嬉しかったなぁとか」

東雲
···ふーん
ま、そういうことにしておいてあげるよ

サトコ
「えっ、今なんて···」

東雲
なんでもない。こっちの話
ところで···
DVDが手に入ったんだけど

B: 恐竜のこと

サトコ
「きょ、恐竜です!恐竜のことを考えてたんです!」
「カルノタウルスとかプテラノドンとか、あと、ええと···」
「カルノタウルスとか!」

東雲
2回言ってるけど。カルノタウルス

(しまった、つい···)

東雲
···ま、気持ちはわかるけど
印象に残りやすいよね。角がカッコいいから、カルノは

サトコ
「は、はぁ···」

(あれ、もしかしてうまく誤魔化せた?)

東雲
ところでさ
DVDが手に入ったんだけど

C: 宮山のこと

サトコ
「宮山くんのこと···考えてました」

東雲
······

サトコ
「いきなりあんなことを言われてびっくりしたっていうか」
「なんで教官の前であんなふうに言うのかな、とか」
「なんか、そういうことをいろいろと···」

東雲
もういいよ、宮山の話は
それより···
DVDが手に入ったんだけど

サトコ
「えっ、なんの···」

東雲
『新撰組が愛した女 Season2』
しかもスペシャルエディション

サトコ
「!!」

東雲
特典映像として『土方VS高杉、寝起きドッキリ大作戦』···

サトコ
「観たいです!絶対観たいです!」

東雲
5時間あるけどね。特典映像を含めれば

(長っ···)
(そっか、そんなにあるんだ···)
(さすがに今日は無理だよね。お泊まりの約束してないし···)

東雲
···泊まる?

(えっ···)

東雲
いいよ。今晩なら付き合えるから

(こ、これは···)
(夢なのかな?それとも幻聴?それとも···)

東雲
···なに、イヤなの?

サトコ
「いえ!」
「泊まります!夕飯食べたらお泊り道具買ってきます!」

東雲
化粧水とパジャマは貸すから

サトコ
「ありがとうございます!」

(どうしよう···奇跡だ···)
(何の用意もしていない日に、教官から誘ってくれるなんて)

お泊りするかどうか、微妙な日
念のため、お泊り道具を持っていけば、たいてい教官は泊めてくれる。
でも、今日みたいに用意してこなかった日は終電で帰されることが多いのだ。

(もしかして、夕方のことがあったからかな)

宮山くんのこと、教官は気にしているようにも気にしていないようにも見えた。
一方の私は、ずっと心がザワザワしっぱなしだった。

(そのことに気付いてくれたのかな)
(だとしたら、すごく嬉しいな···)


【学校 教場】

さて、週が明けて月曜日。

鳴子
「最終課題の内容、なかなか公表されないね」

千葉
「聞いた話によると、去年は卒業式10日前にいきなり発表になったらしいよ」

鳴子
「えっ、それ無茶苦茶じゃない?」

千葉
「その無茶苦茶をクリアしてこそ、一人前ってことじゃないのかな」

鳴子
「なるほど、確かにそうかも···」
「あれ、サトコ、どこ行くの?」

サトコ
「宮山くんのところ。確認済みのレポート、返すの忘れてて」

鳴子
「それだけ?」

サトコ
「え?」

鳴子
「なんか、すごく憂鬱そうな顔してるからさ」
「てっきり成田教官に呼び出しでも食らったのかと思ったけど···」

サトコ
「違うよ。本当にレポートを返してくるだけ」
「じゃ、行ってくるね」

鳴子
「いってらっしゃーい」

【廊下】

(憂鬱そうな顔、か)
(そういうの、隠してるつもりだったんだけどな)

サトコ
「···ダメだ、気合い、気合い!」

(公私混同はしない!)
(今の私は、宮山くんの教官係···)

宮山
「なにやってるんですか。先輩」

サトコ
「!」

宮山
「そんなに頬を叩いていると、丸い顔がさらに丸くなりますよ」

(しまった、いつの間に···)
(とりあえず落ち着け。いつもどおり、いつもどおり···)

サトコ
「ま···丸くなんてならないよ。3回しか叩いてないし」

宮山
「そうですか?そのわりに真っ赤になってますけどね、ここ···」

サトコ
「!!」

(ちょ、なんで触って···)

宮山
「···そんなに露骨に逃げなくても」

サトコ
「ご、ごめん···」

宮山
「まぁ、いいですけど」
「少しは先輩に意識してもらってるみたいだし」

(···え?)

サトコ
「してません!意識なんてそんなこと···」

宮山
「してるでしょう。今の逃げ方もあからさまだったし」

サトコ
「あいにく、他の人でも同じ態度をとります!」
「千葉さんとか千葉さんとか···千葉さんとか···」

宮山
「そこで1人の名前しか出ないあたり、先輩って男友達が少ないんですね」

(うっ···)

宮山
「じゃあ、千葉さん以外の人にはどんな態度をとるんですか?」
「たとえば東雲教官なら?」

サトコ
「···っ、それは···」

宮山
「······」

サトコ
「それ···は······」

宮山
「答えられませんか。まぁ、当然ですよね」

サトコ
「そんなわけじゃ···」

反論しかけたところで、手首を掴まれた。
すぐ目の前に、真剣な眼差しがあった。

宮山
「諦めた方がいいですよ、東雲教官のこと」
「あの人、絶対先輩に振り向かないと思います」

(そんなの···!)

サトコ
「関係ないよ。好きなものは好きなんだもん」

宮山
「······」

サトコ
「教官が私のことをどう思っていようと、好きなものは好き」
「この気持ちは絶対に譲らない」

(そうだ、それだけは自信がある)

片思いだった頃、何度も冷たくあしらわれた。
さちさんへの想いを目の当たりにしたこともあった。

(それでも、教官のことを諦めきれなった)
(だから、この気持ちが変わる事だけは絶対に···)

宮山
「わかりました。だったら···」
「俺が先輩を諦める理由もないですよね」

(···え?)

宮山
「俺も、先輩と同じです」
「先輩が誰を好きだろうと、俺は先輩が好きです」
「この気持ちは、数か月間、一度も変わりませんでした」

サトコ
「でも、私は···」

宮山
「否定しないでくださいね、俺の気持ち」
「俺を否定するなら、先輩は先輩の想いを否定することになるんですから」

(宮山くん···)

今更ながら気が付いた。
彼は、私と同じだ。

(教官に片思いをしていたころの「私」と同じなんだ)

でも、それでも···

(私が宮山くんを好きになる可能性は···)

???
「おー、そこのひよっこ」

2人
「!!」

難波
ちょうどよかった。お前らを探してたんだ
ちょっとついてこい

(えっ、どうして···)

宮山
「待ってください!どちらにですか?」

難波
俺のとこ
お前らと歩に用があるんだ

to be contineud



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