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塩対応 東雲 カレ目線

【カフェテラス】

うちの彼女が「バカ」だということは前々から知っていた。

いや、前々ではなく初対面の頃から?

まぁ、最近は「ましなバカ」になってきたかなとは思っているけれど、

そんな「ましなバカ」が、またおかしなことをやりはじめた。

東雲

‥なに、この紙

耳つぶ、床ドン、両腕ドン‥

鳴子

「ああ、それ‥サトコの『尽くされたいリスト』なんです」

東雲

へぇ‥『尽くされたい』ね

いいことだよね。夢は大きく持たないと

わざと笑顔でそう言うと、彼女の肩がビクッと揺れた。

どうやら、オレの本心はちゃんと伝わっているようだ。

(まったく、なにを考えてるんだか‥)

学校ではともかく、プライベートでのオレたちは対等な関係のはずだ。

それなのに、『尽くす』『尽くされる』なんてくだらなすぎる。

(でも、まぁ、いちおう見ておくか‥)

オレは、何食わぬ顔でリストに目を走らせた。

‥‥‥『デートプランを立ててもらう』

(ふーん‥オレが仕切ってもいいんだ)

(その場合、ほどんど「家」「家」「家」「恐竜」になりそうだけど)

‥‥‥『恋人繋ぎで手を繋いでもらう』

(‥やったことなかったっけ?)

‥‥‥『彼シャツ』

(‥は?オレのシャツを着たいってこと?)

(それのどこが『尽くしてもらう』につながるわけ?)

さすがに、これは理解できなくてどういうことなのか聞いてみた。

すると‥

サトコ

「それは‥男の人が喜ぶって聞いたから‥」

鳴子

「っていうか、ぶっちゃけ千葉くんの趣味ですけど」

(千葉の?)

(つまりオレじゃないやつの要望も書き込んでるってわけ?)

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内心ムカついていたところに、透が追い打ちをかけてきた。

『耳つぶ』を知らない後藤さんに、シレッと言い放ったのだ。

黒澤

実際にやってもらえばいいですよ。サトコさんに

(こいつ‥)

これには、さすがにうちの彼女も目を丸くした。

けれども、調子に乗ってる時の透は、絶対に自分からはブレーキを踏まない。

黒澤

だって、その方が分かりやすいですよ

ほら、後藤さん‥サトコさんに近づいて‥

このあたりで、オレの我慢度メーターが振り切れたらしい。

気が付けば、オレは柄にもなく声を張っていた。

東雲

そう言えばさー

買い出しはどうなってるの、氷川さん

【廊下】

というわけで、オレは『耳つぶ』の阻止に成功した。

もっとも、そのせいで‥

黒澤

いやぁ、さっきは珍しいものを見ちゃったなぁ

いつもの歩さんなら、ああいうときはもっと‥

東雲

うるさい、透

ギュウッ!

黒澤

ちょ‥またそこ‥っ

助けて、後藤さん

後藤

俺を巻き込むな

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黒澤

あっ、ちょっ‥うそ

しかし、透を悶えさせたところでオレの苛立ちが治まるはずもない。

元はと言えば、あのリストが原因だ。

(ほんと、バカ)

(あんなもの作ったところで、なんの意味もないのに)

【個別教官室】

ところが、その数時間後。

例のリストが、彼女の中でおかしなことになっていると気が付く。

きっかけは、兵吾さんに捕まっていた彼女を助けた時のこと。

サトコ

「嫉妬ですか!?」

東雲

‥‥‥‥は?

サトコ

「嫉妬ですよね、今の!」

キラキラした目で訊ねてきて。

挙句の果てに、なぜか嬉しそうに口元をほころばせて。

(‥なに、この子)

(なんでこんなに嬉しそうな顔‥)

東雲

‥まさか。

でも、確かに例のくだらないリストにはこう書いてあった。

‥‥『他の男に嫉妬した彼が、その場から連れ去ってくれる』

(違うって!)

(そういう理由で連れ去ったわけじゃないから!)

そりゃ、確かに嫉妬‥‥‥‥は‥した。

兵吾さんに、壁ドンを許してたんだから。

(でも、それで連れ去ったわけじゃないし)

(いや、少しはそれもあったけど、それだけじゃないっていうか‥)

それなのに、彼女はさっきから手を組んで明後日の方向を見つめている。

まるで、見えないなにかに感謝でもしているかのようだ。

(もしかして例のリストの効果だと思ってる?)

(まさか、そこまでバカじゃないはず‥)

そのとき、スマホに透から着信が入った。

(なんだろう。仕事のことでまた何か‥)

(は?「今度の合コンに恐竜マニアの子が参加」?)

(だから、合コンには行かないって‥)

ふと、脳裏に恐竜展の当選チケットが浮かぶ。

先月ネットで応募して当てたものだ。

本当なら学校が夏休みに入ったら、彼女に声をかけるつもりだったけど‥

(ものは試しに‥)

東雲

‥あ、当選

サトコ

「なにがですか?」

東雲

『真夏の恐竜展』のチケット

しかも2枚

とたんに、彼女はパッと目を見開いた。

なにかを期待している時に、よく見せる表情だ。

(ま、そうなるよね)

(で、次は‥)

東雲

行く?せっかくだから

久しぶりに外デート‥

サトコ

「行きます!絶対行きます!」

(‥これも思ってた通り)

で、肝心なのはここからだ。

たしか、あのリストに書いてあったのは‥

東雲

じゃ、今回プランは任せて

オレが考えるから

彼女の目がさらにまん丸になった。

そして、一言。

サトコ

「‥すごい」

‥やっぱり、思っていたとおりだ。

彼女は、願いが叶ったのはリストのおかげだと完全に思い込んでいる。

(違うって。それ、勘違いだから)

兵吾さんの元から連れ去ったのは、ただの偶然。

デートプラン云々は、リストとは関係ない「オレの意思」だ。

(ほんと、めでたすぎ)

(リストに書いただけで実現するとか、どう考えても非現実的‥)

東雲

‥‥‥

ふと、オレのなかに意地の悪い気持ちが芽生えた。

だって、いろいろムカついていたのだ。

くだらないリストのこととか、千葉が好きらしい『彼シャツ』とか。

兵吾さんの壁ドンとか、嫉妬を指摘されたこととか。

(オレが止めなきゃ、後藤さんに耳つぶしてたし)

(昨日は、千葉とも妙に接近して‥)

‥やめとこ。

これ以上考えても、イライラが増すだけだ。

幸い、彼女がリストに書いていたことはほぼ覚えている。

だったら、こっちはそれを逆手に取ればいい。

(『恋人繋ぎ』『耳つぶ』『甘いキス』‥いろいろ書いてあったけど‥)

(今度のデートでは絶対やってやんない!)

それでいい加減、目を覚ませばいい。

リストが願いを叶えているわけじゃないんだ、って。

【恐竜展】

というわけで週末。

東雲

じゃあ、行こうか

フリルつけたままで

サトコ

「はい!」

そう‥

オレの隣には、首に「トリケラトプス」のフリルをつけた彼女がいた。

(ぷっ‥)

(何度見てもおかしいよね。このフリル)

いくら恐竜好きのオレでも、さすがにこれをつける勇気はない。

けれども、乗せられるとその気になってしまうのが、うちの彼女だ。

(ほんと、単純‥)

(まあ、そういうところもキライじゃないけど)

さて、大事なのはここからだ。

彼女が何を期待しているのかは、だいたい想像がつく。

(今なら『恋人繋ぎ』ってとこかな?)

その証拠に、さっきから彼女はしつこいくらいにオレの手を見ている。

それも、チラチラッと期待を込めた眼差しで‥

(だからって応えるつもりはないけど)

今日のデートでなに1つ叶えてやらないと決めている。

その上で、オレは彼女の顔を覗き込んだ。

東雲

‥なに?

さっきからチラチラ見て

サトコ

「!」

東雲

なにか用?

サトコ

「え、ええと‥」

それまでもじもじしていた彼女が、ようやく決心したように声を上げた。

サトコ

「こ‥こここ、恋人つな‥」

係員

『皆様、お待たせいたしました』

『“魅惑の恐竜ショー”の会場時刻です』

(被った‥!)

(ほんと、タイミング悪‥っ)

オレは、口元に力を込めて真顔を保った。

そうでもしなければ、笑い転げてしまいそうだったからだ。

(ま、きちんと言えたとしても叶えてはあげないけど)

(拒否する理由はいろいろ用意してあるし)

そんな彼女は、困惑したように子どもたちを見ている。

サトコ

「あの‥この騒ぎはいったい‥」

東雲

大ホールで“魅惑の恐竜ショー”をやってるんだよ

どこかのテーマパークみたいに、恐竜が動いたり吠えたりするから結構人気で‥

と言っても、座席に座ってショーを観たりするわけじゃない。

順番に展示物を見て回るだけだし、特に急ぐ必要は‥

サトコ

「だったら急ぎましょう!いい場所、確保しないと!」

突然、彼女はオレの手を掴んで走り出した。

東雲

えっ‥ちょ‥

キミ‥っ

(なに走り出してんの!?)

(ていうか、手‥っ!)

【大ホール】

こうして半ば引きずられる形で、オレは恐竜ショーを観るハメになった。

サトコ

「うわっ、すごい!ちゃんと動いてる!」

(そりゃ、そういう仕様だし)

サトコ

「ああっ、見てください、教官!プテラノドンですよ!」

(違うから)

(それ、ケツァルコアトルスだから)

ていうか、納得がいかない。

どうして彼女が、オレの手を引いて歩いているのだ。

(だいたい『恋人繋ぎ』はどこにいったわけ?)

(キミ、オレに『恋人繋ぎ』がしてほしかったんじゃないの?)

もちろん、彼女がオレの手を離したところで、手を繋ぎ直すつもりはない。

けれども‥‥

(もしかしたら気が変わるかもしれないじゃん)

(そんなの、1億分の1くらいの確率だけど)

だとしたら、これは立派な機会損失で。

このままだと『恋人繋ぎ』のチャンスは失われ続けるわけで。

(ていうか‥)

(なんでオレ‥さっきから『恋人繋ぎ』のことばかり考えてんの?)

前々から楽しみにしていた恐竜展だ。

いつもなら、恐竜のことしか目に入らないはずなのに。

と、彼女があるブースの前で足を止めた。

(あ、ここ‥たしか恐竜に水をかけられるやつ‥)

早く去ろうとしたものの、彼女は逆に興味を持ったらしい。

モタモタしているうちに「ゴォォン」という鳴き声が響き渡った。

(やば‥水が‥)

東雲

ほら、行‥

サトコ

「教官、危ない!」

(えっ‥)

彼女がオレの前にたちはだかったとたん、恐竜の口が大きく開いた。

まわりにいたガキが歓声をあげ、大量の水が吐き出された。

(ちょ、なにこれ‥!)

(噴射4連発とか聞いてない‥っ)

サトコ

「ゲホッ」

「ゲホゲホゲホッ‥」

ひどい咳き込みっぷりが耳に届いて、オレは慌てて目を開けた。

滲む視界の中、彼女は背中を丸めて苦しそうに咳き込んでいた。

(そうだ‥この子、オレを庇って‥)

東雲

ちょっと‥大丈夫?

サトコ

「‥っ!」

振り向いた彼女は、なぜか一瞬ギョッと顎を引いて‥

でも、すぐにその頬には引きつったような笑顔が浮かんだ。

サトコ

「あ、あの‥」

「涼しくなりました‥よね?」

東雲

そうだね

もともと涼しかったけど

(いや、そうじゃなくて)

東雲

‥なに庇ってんの?

サトコ

「え‥」

東雲

ふつう逆

庇われるの、キミじゃないの?

でも、そうだ。

うちの彼女は、こういう子だ。

(とっさに自分以外の誰かを庇おうとして‥)

(自分が犠牲になるのも厭わなくて‥)

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なんとも言えない気持ちになるのは、こういうときだ。

胸がギュッとなる‥ってよく聞くけど、まさに今そんな感じ。

(ほんと、バカ‥)

オレは、自分のジャケットを脱いで彼女に渡した。

そして、オレよりひとまわり小さな手を取った。

しっかり、1本1本、指を絡めるようにして。

【東雲の部屋】

とはいえ、ずぶ濡れのままデートを続けるわけにもいかず‥

オレは家に入るなり、彼女をバスルームに押し込んだ。

(着替えは‥)

(とりあえず、Tシャツとジャージのズボンでも貸すとして‥)

問題は、どのTシャツを貸すかだ。

うっかり大き目なものを貸したら、『彼シャツ』を実行されかねない。

(ほんと、謎すぎ‥)

(あんなの、あざとすぎるだけじゃん)

ましてや、発案者が千葉ともなれば‥

(‥絶対、阻止!)

(こうなったら、わざと短めの丈のシャツを用意して‥)

【洗面所】

シャワーの音を確かめて、洗面所のドアを開ける。

けれども、曇りガラス越しに肌色が見えて、不覚にもドキリとしてしまった。

(いや、べつに‥)

(なにか見えたわけじゃないし‥)

慌てて目を逸らして、バスルームに声を掛ける。

東雲

ねぇ‥っ

着替え、洗濯機の上に置いといたから!

返ってきたのは、浴室の壁に反響した「はーい」のひと言。

それなのに、なんか妙に‥色っぽい。

(やば‥)

(ほんと、やば‥)

【リビング】

逃げるようにリビングに戻ると、オレは大きく息をついた。

こういうときほど、自分に課したことを疎ましく思うことはない。

(べつに、一緒に入りたいわけじゃないけど!)

(そもそも、そういうの好きじゃないし!)

けれども、この数か月間の状況が状況なだけに‥

ちょっとしたことで、理性がグラつきそうになるのだ。

(やば‥ちょっと落ち着こう)

(まだ時間あるし、できるだけ違うことを考えて‥)

けれども、意識すればするほど耳はバスルームに向かってしまう。

シャワーの音‥ドアが開く音‥

音が聞こえたり途切れたりするたびに、あれこれ想像する自分がいて‥

(‥なんなの、オレ)

(たまりすぎ?いや、でも‥いや‥)

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悶々としているうちに、洗面所のドアが開いた。

オレは、何食わぬ顔でぬるくなったピーチネクターに手を伸ばした。

サトコ

「教官、シャワーありがとうございました」

東雲

あっそう。良かっ‥

ゲホッ!

吹いた。

本気で吹いた。

東雲

ちょ‥ゲホッ‥

なにその格好

サトコ

「ええと‥『彼シャツ』‥?」

(どこが!?)

(市営プールの更衣室でズボンをなくした子供の間違いだろ!)

おかげで、さっきまでの悶々がすべて吹き飛んだ。

かわりに、オレはジャージのズボンを彼女に投げつけた。

東雲

さっさとそのズボン履いて

サトコ

「でも、せっかくの彼シャツ‥」

東雲

別物だから

タオルを巻いてる時点で

(ほんと、斜め上すぎ!)

(ふつう諦めるんじゃないの?シャツの丈が足りない時点で)

けれども、いろいろ言い過ぎたせいか、彼女はしょんぼりしてしまった。

ようやく履いたジャージの裾も、適当に捲り上げるようなありさまだ。

(‥ったく)

『尽くされたい』というのが、オレには理解できない。

対等な関係において、『尽くす』『尽くされる』なんておかしな話じゃないか。

(けど‥)

『優しくされたい』なら‥わからなくもない。

確かにオレは、お世辞にも『優しい恋人』とは言えないから。

(‥ま、いいか。たまには)

オレは、しゃがみこむと彼女のジャージの裾を捲り直した。

その際、くるぶしの白さにドキリとしたのは、ここだけの話だ。

(ついでに、足の甲にキスでもすればいいだろうけど)

(そんなことしたら、この子ひっくり返りそうだし)

さて、これからどうするか。

まずは、担当教官として「リストの適性な使い方」を説明する必要がある。

夢のリスト化は、正しく使えば仕事にもおおいに活かせるからだ。

(あとは‥)

恋人として、リストをいくつか叶えてみるのも悪くない。

幸いなことに、オレの動揺もだいぶ落ち着いてきたことだし。

(まぁ、『甘いキス』はオレからするとして‥)

(あとはその場なりゆきか、彼女に任せても‥)

けれども、このときのオレは分かってなかったのだ。

「アレ」の意外な破壊力を。

そう‥

それは、彼女の希望で『バックハグ』をしたときのこと。

東雲

ほんと好きだよね

こんなふうに背中から抱きしめられるの

サトコ

「だって、なんか安心して‥」

東雲

そう?おんぶと大して変りない気がするけど

彼女を抱きしめる腕に、さらに力を込めてみた。

それこそ、子どもがおんぶされるとき、力を込めるみたいに。

東雲

ま、密着度はある意味高め‥

そのときだった。

ふっ‥とユーカリの香りが鼻を掠めたのは。

(なんで、この香り‥)

(あ‥彼女のTシャツ‥)

考えてみれば当然だ。

彼女は今、オレのTシャツを着ているんだから。

でも‥

(やば‥彼女から同じ香りがするって‥)

サトコ

「‥教官?」

(やばい、これ‥)

サトコ

「教官、どうし‥」

「ひゃっ!」

気がついたら、オレは彼女のうなじに口づけていた。

Tシャツから漂う香りを、もっと間近で感じたくて。

サトコ

「ちょ‥なにを‥」

東雲

他は?

サトコ

「えっ‥」

東雲

やってほしいこと‥

これの他に‥

サトコ

「え、ええと‥」

東雲

ああ、これだっけ‥

『耳つぶ』‥

わざと、耳元でそう囁いた。

彼女がどう反応をするのか、知っているうえで。

(すご‥さっきより体温上がってる‥)

東雲

で、次は?

サトコ

「!!」

東雲

言いなよ

どうされたい?

サトコ

「ど、どうって‥」

「だったら、ひとまず離れて‥」

(ムリ、今さら‥)

耳元から口を離すと、今度は別の部分に舌を這わせた。

サトコ

「きゃ‥っ」

(ああ‥)

(やっぱ感じるんだ、ここ‥)

いつもなら、もう少し加減している。

けれども、今日はとてもじゃないけど止まりそうにない。

(だって、こんな‥)

(オレの香りをさせて‥)

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そう言えば、『彼シャツ』を実行した理由を彼女はこう言っていた。

‥‥‥「ただ、ちょっとドキッとしてほしかっただけなんです!」

(‥してるよ、今)

(このシャツのせいで‥)

こうして、まんまと彼女の企みにハマったオレは‥

このあと、理性ギリギリのところまで、彼女の要望を叶えるのだ。

(なんか‥バカかも‥オレも‥)

恋とは、どうやら少なからず人を「バカ」に変えてしまうものらしい。

それが、最近オレが痛感している恋愛のセオリーだ。

Happy  End

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