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研修 石神 2話

【タクシー】

私たちは新幹線を降りると、タクシーに乗った。

(ここって‥熱海駅だよね‥?)

(熱海で捜査なんか、言ってたっけ?)

サトコ

「あの‥この後、お仕事があるって言ってましたが‥」

石神

ああ‥あれは嘘だ。さすがに、アイツらの前で言うわけにはいかないからな

実は、熱海に宿を取っておいた

サトコ

「えっ!?」

石神さんの言葉を聞き、目を丸くする。

石神

三重にも泊まれる場所はあったが、今は警察関係者たちがいるからな

ゆっくり羽を伸ばせないと思ったんだ

ただ‥こんなことをしてお前に予定がったら‥ただの馬鹿だな

苦笑いして私の様子を伺う石神さんに、口元が緩むのを感じる。

サトコ

「ふふっ、私の予定なら大丈夫ですよ」

「石神さん‥ありがとうございます」

石神

ああ

私の返答に、石神さんは優しい声音で返した。

【旅館】

宿に到着すると、荷物を置く。

部屋の案内を見ていると、露天風呂という文字が目に入った。

サトコ

「貸切の露天風呂があるんだ‥」

(石神さんにゆっくりしてもらえるかも)

石神

露天風呂、か

石神さんは、私の後ろから案内を覗き込む。

石神

夜になったら‥一緒に入るか?

サトコ

「えっ‥!」

耳元で囁かれ、低い声音に心臓が大きく跳ねた。

(い、一緒にお風呂ってことは、つまり、その‥)

サトコ

「あ、あのあの!私は‥」

突然のお誘いに嬉しさ反面、恥ずかしさが込み上げて来て気が動転してしまう。

石神

もちろん嫌ならいい‥

サトコ

「い、嫌だなんて‥そんなことありません!」

私は勢いよく振り返ると、石神さんの言葉を遮るように言葉を続ける。

サトコ

「私も、一緒に入りたいです!」

石神

そうか‥

石神さんはフッと笑みを浮かべると、私の頬を手の甲で撫でる。

石神

それじゃあ、決まりだな

サトコ

「っ‥」

そして額にキスを落とすと、私から離れた。

部屋のドアノブに手を掛け、振り返る。

石神

しばらくの間、ゆっくりしていてくれ

石神さんが部屋からいなくなると、静寂が訪れた。

サトコ

「ふぅ‥」

大きく息をつくと、座布団の上に座った。

サトコ

「こうして、石神さんと一緒に過ごせるなんて嬉しいな‥」

私は静かな空間に癒されながら、用意されていたお茶を口にする。

しばらく寛いでいると、石神さんが戻ってきた。

サトコ

「お帰りなさい」

石神

‥ただいま

石神さんはそう言いながら、私にあるものを差し出す。

サトコ

「わぁ、可愛い柄の浴衣ですね。どうしたんですか?」

石神

お前にと思ってな

サトコ

「え‥?」

首を傾げると、石神さんは柔らかく微笑む。

石神

今日は祭りがあるらしい。折角だ‥一緒に行ってみないか?

サトコ

「っ、はい!行きたいです!」

(一緒に過ごせるだけじゃなくて、夏祭りにも行けるなんて‥)

私の胸は、嬉しさでいっぱいになっていた。

【祭り】

私たちは着替えを済ませると、お祭りの会場へ向かっていた。

石神

浴衣‥似合っているな

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サトコ

「ありがとうございます。石神さんが選んでくれたので‥」

石神

やはり、お前には淡い色が似合うと思ったんだ

石神さんは浴衣姿の私を見ながら、目を細める。

サトコ

「ふふっ、ありがとうございます。石神さんの浴衣姿も、とても似合っていますよ」

石神

たまにはこういうのを着てみるのもいいな

そう言いながら、石神さんは自然に私の手を握る。

石神

ここなら‥普通の恋人でいられるだろ?

サトコ

「はい‥」

石神さんに応えるように、繋がれた手に力を込める。

ただ手を繋いでいるだけなのに、幸せに包まれているように感じた。

私たちはカランコロンと下駄を鳴らしながら、出店を見て回る。

サトコ

「あっ、射的ですよ!懐かしいなぁ」

石神

好きなのか?

サトコ

「はい。でも、あれってなかなか倒れないんですよね」

石神

そうか‥

石神さんは少し考え、屋台へと足を向ける。

石神

一回お願いします

店主

「あいよ!」

石神

‥‥‥

パンッ!パンッ!

連続で弾が当たり、小さくて可愛らしいぬいぐるみが倒れた。

<選択してください>

A: 石神さん、すごいです!

サトコ

「石神さん、すごいです!」

石神

まだまだだ

石神さんはさらに連続して、引き金を引いていく。

子ども1

「わぁ、すっげー!」

子ども2

「いっぱい倒れていくよ!」

(わっ、いつの間にか人がたくさん集まってきた‥)

店主

「お、おい。マジかよ‥」

景品が倒れる度、店主の顔が青ざめていく。

石神

これで、ラストだ

パンッ!!

そして最後に一番大きな景品が倒れると、割れんばかりの歓声が上がった。

B: 私も挑戦してみます

サトコ

「私も挑戦してみます」

私は店主にお金を払い、鉄砲を受け取った。

サトコ

「‥‥‥」

景品にピントを合わせ、引き金を引く。

サトコ

「あ、あれ‥?」

しかし弾はかすりもせず、明後日の方向へ飛んで行った。

石神

こういう銃には癖があるんだ。狙いをずらしてみろ

サトコ

「っ‥」

石神さんは私の後ろに回ると、銃を持つ手に手を重ねてくる。

抱きしめられるような形になり、耳元に吐息が掛かった。

(こ、こんなんじゃ集中できないよ‥!)

石神

狙いはこの辺りでいいだろ‥引き金を引いてみろ

サトコ

「は、はい‥」

パンッ!

サトコ

「当たった‥当たりましたよ!」

石神

その調子だ

石神さんはフッと微笑むと、再び銃を手にする。

コツを掴んだ私は、いくつもの景品を倒していった。

子ども1

「わあ、にーちゃんとねーちゃんすげー!」

そんな私たちを見て、子どもたちが足を止める。

私たちの周りは、ギャラリーでいっぱいになっていた。

C: ぬいぐるみをじっと見つめる

(あのぬいぐるみ、可愛い‥)

(でも欲しいなんて言ったら、ちょっと子どもっぽいかな)

石神

サトコ‥

サトコ

「あっ‥」

石神さんは微笑むと、倒したばかりのぬいぐるみを私の手の上に置く。

石神

欲しいなら、遠慮するな

サトコ

「いいんですか?」

石神

当たり前だろ

サトコ

「ふふっ、ありがとうございます。大切にしますね」

石神

ああ。他に欲しいものがあったら、遠慮なく言え

そう言いながら、再び銃を構える。

子ども1

「わぁ~!」

引き金を引くたび景品が倒れ、いつの間にか屋台の周りはギャラリーでいっぱいになっていた。

景品を大量にゲットしてしまった私たちは、周りの子どもたちに分けてあげる。

苦笑いの店長に会釈して、その場を後にした。

それから私たちは、金魚すくいや輪投げなど、子どもの頃にやった出店を回る。

サトコ

「ディスカスの仲間がすくえて、良かったですね」

石神

そうだな

石神さんは、心なしか嬉しそうに金魚を見つめた。

(石神さん、どの出店でもとても楽しそうだったな)

無邪気に楽しんでいた石神さんを思い返し、頬が緩む。

石神

ん、どうかしたか?

サトコ

「ふふ、石神さんがとても楽しそうだなって思って」

石神

なんだ、俺が楽しそうにしちゃ悪いか?

どこか子供のように、少しだけ拗ねた言い方をする石神さん。

学校では鬼教官ということが想像できないくらい、可愛らしい。

(リフレッシュしているみたいだし、良かったな)

???

「ちょっと、それオレのたこ焼きー!」

???

「一個くらい、いいじゃねーか」

(あれ?この声は‥)

サトコ

「あっ、一柳教官!」

(それに、他のSPの皆さんまでいる‥)

石神

なんであいつらがここに‥

新幹線で別れたはずの彼らがいて、石神さんと顔を見合わせた。

石神

‥仕方ない

サトコ

「あっ‥」

石神さんは私の手を引くと、ひと気のない方へ足を向けた。

【丘】

丘までやってきて、一息つく。

丘には私たちの他に誰もいなく、心地よい風が頬を撫でた。

サトコ

「まさか、SPの皆さんがいるなんて思いませんでした‥」

石神

偶然にも程があるな‥

(もう少し、お祭りを見ていたかったけど)

今の私たちは、どこからどう見てもデートしているカップルにしか見えないだろう。

(でもやっぱり、堂々と普通のデートをするのは難しいのかな‥)

肩を落としそうになった、瞬間。

ドーンッ!

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サトコ

「なっ、なんの音!?」

ドーンッ!ドーンッ!

石神

サトコ、上を見てみろ

石神さんに言われ、視線を上へ移動させると‥

ドーンッ!

サトコ

「わぁ‥」

夜空に大輪の花が咲き、感嘆の声が漏れる。

色とりどりの打ち上げ花火に、目を奪われた。

石神

今日は花火大会だったんだな

ぼそりと呟く石神さんに、ふとあることを思い出す。

(そういえば、東京駅で見たポスターに書いてあったっけ)

(偶然とはいえ、石神さんと花火を見れるだなんて‥)

(藤咲さんの言う通り、今週の運勢は最高だったな)

サトコ

「‥ここ、絶景スポットですね」

石神

これも、あいつらに出会いそうになったおかげか?

サトコ

「ふふっ、そうかもしれませんね」

私たちは微笑みあうと、その場に腰を下ろす。

僅かに触れる肩が、熱を持つように感じた。

サトコ

「さっきは本当にビックリしました。見つからなくて良かったですね」

石神

ああ‥サトコの浴衣姿が誰にも見られなくて、な

サトコ

「え‥?」

石神さんに視線を向けると、頬がうっすらと染まっている。

首を傾げる私に向かって、石神さんはバツが悪そうに口を開く。

石神

‥一度しか言わないからな

サトコ

「あっ‥」

石神さんは私の身体を抱き寄せると、コツンと額を合わせた。

石神

その浴衣を着ているサトコは‥俺だけのものでいて欲しかったんだ

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サトコ

「石神さん‥」

彼の言葉に、一気に頬が熱くなる。

サトコ

「‥ありがとうございます」

私たちは、顔を見合わせて微笑みあうと‥

サトコ

「ん‥」

どちらともなく、唇を重ねた。

【旅館】

宿に戻ると、私たちの間に沈黙が訪れた。

(石神さん、一緒に露天風呂に入ろうって言っていたけど‥)

今になって、妙に気恥ずかしくなってしまう。

(ずっとこうしているわけにもいかないし‥)

サトコ

「あ、あの‥!」

石神

なんだ?

サトコ

「私、先にお風呂に行ってますね!」

石神

おっ、おい‥!

私は石神さんの制止を振り切るかのように、部屋を飛び出した。

【露天風呂】

先に露天風呂にやってきた私は、湯船に浸かる。

(気持ちいいけど‥)

今はそれよりも、石神さんのことで頭がいっぱいだった。

しばらくすると、カラカラと扉が開く音がする。

石神

‥入るぞ

石神さんは身体を洗うと、湯船に浸かる。

<選択してください>

A: 背中を向ける

サトコ

「っ‥」

私は恥ずかしさのあまり、石神さんに背中を向けた。

石神

‥どうして後ろを向くんだ

サトコ

「だ、だって‥」

上手く言葉にすることが出来ず、口ごもってしまう。

石神

フッ‥耳が赤くなっているぞ

サトコ

「っ!」

石神さんが笑った気配がし、後ろから抱きしめられた。

石神さんの素肌が触れ、心臓が早鐘を打つ。

サトコ

「い、石神さ‥んっ」

振り向こうとすると、そのまま唇を塞がれた。

サトコ

「っ‥」

キスはどんどん深くなっていき、息がまともにできなくなる。

湯船に浸かっているせいもあり、頭がくらくらした。

サトコ

「‥はぁ」

唇が離れると、石神さんはそのまま私の身体を支えてくれる。

B: 一度お風呂から出る

サトコ

「わ、私‥出ますね!」

石神

おい、サトコ

サトコ

「わわっ!」

石神

っ!

突然腕を引かれ、バランスを崩してしまい‥

バッシャーン!

私は石神さんに向かって、倒れ込んでしまった。

サトコ

「す、すみません!」

石神

いや‥

サトコ

「あっ‥」

慌てて起き上がろうと顔を上げると、目の前に石神さんの顔があった。

それだけじゃない、私たちの身体はぴったりとくっついている。

サトコ

「~~っ!!」

私は恥ずかしさのあまり離れようとするも、石神さんの腕がそれを許さなかった。

サトコ

「い、石神さん‥」

石神

‥もう少し、このままでいいか?

頬を赤らめながらも遠慮がちに口にされ、何も言えなくなる。

サトコ

「は、はい‥」

私は羞恥心を押し殺し、コクリと頷いた。

C: 石神に話しかける

私は覚悟を決めると、正面を向いたまま石神さんに話しかける。

サトコ

「あ、あの!お祭りとても楽しかったですね」

石神

ああ

サトコ

「SPの皆さんと遭遇しそうになった時は、さすがに驚きましたが‥」

「石神さんと一緒に花火が見れて嬉しかったです」

「また一緒に見れたらいいなって思っちゃいました」

石神

そうか‥

サトコ

「あっ、でも‥東京に戻ったら、また忙しくなりますよね」

「ゆっくりできるのって、今のうちだけなのかも‥」

私は恥ずかしさを紛らわせるためにも、次々と言葉を投げかけていく。

サトコ

「だけど、時間を見つけて‥‥」

石神

サトコ

サトコ

「あっ‥」

石神さんは苦笑すると、私の頭をポンポンっと撫でる。

石神

大丈夫だから、落ち着け

サトコ

「は、はい‥」

柔らかく微笑む石神さんの瞳には、全てを見透かされているようで‥

私は頬に熱が上がるのを感じながら、小さく頷いた。

(石神さんと一緒にいれて、幸せだけど‥)

サトコ

「‥私たち、こんなに遊んでいていいんでしょうか」

ふと降りてきた疑問に、気付いたらそう口にしていた。

石神

大丈夫だ。今頃、あいつらもドンチャン騒ぎだろうからな

(ドンチャン騒ぎ‥)

研修旅行に行っている教官たちが楽しそうにしている姿が、目に浮かんだ。

サトコ

「ふふっ、そうかもしれませんね」

石神

今回は、研修に参加できなかったが‥

石神さんはコツンと、額を合わせる。

石神

‥サトコがついて来てくれて良かった

サトコ

「それって‥」

(サミットのことかな?)

少しは役に立てたのだと思い、ホッと息をつく。

石神

もちろん、サミットのこともそうだが‥

私の心を読んだかのように、石神さんは苦笑いする。

石神

補佐官がお前で、良かった

あいつらも言っていたが‥お前が資料をまとめてくれたおかげで

スムーズに行った部分もあっただろう

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サトコ

「本当ですか?」

石神

ああ

石神さんに褒められ、気分が高揚する。

サトコ

「石神さん、また何かあったら私に任せてくださいね!」

石神

俺の補佐官は、本当に頼もしいな

だが‥

額を合わせたまま、石神さんは私の身体を強く抱きしめた。

石神

お前は俺の補佐官であると同時に、彼女でもあるんだ

ふたりの時は、しなくていい我慢をする必要はない。したいと思うことは、素直に言ってくれ

サトコ

「石神さん‥」

(もしかして‥)

急に熱海に泊まることになったこと、浴衣をプレゼントしてくれてお祭りへ出かけたこと。

今日一日のことが、頭の中を駆け巡った‥

(花火大会に行きたいって気づいていたのかな?)

私を思いやってくれる優しい言葉が、胸にしみわたっていく。

(少しだけ、甘えてもいいかな‥)

サトコ

「‥‥‥」

私は石神さんの背中に腕を回し、肩口に顔を埋めた。

石神

‥‥‥

石神さんは私の背中を、優しく撫でてくれる。

それがとても心地よくて、小さく息を吐いた。

石神

サトコ‥

名前を呼ばれて、顔を上げる。

額に瞼、頬へとたくさんのキスが降ってきて‥

サトコ

「んっ‥」

唇に、優しいキスが落とされた。

優しいキスは次第に深いものへと変わっていき、息も絶え絶えになる。

サトコ

「ん‥」

キスの合間から漏れるお互いの声が、どこか官能的に感じて、

私たちはとろけるくらい甘いキスを、何度も繰り返した。

【教官室】

休日が明けると、補佐官の仕事をするために教官室へ足を運ぶ。

サトコ

「失礼します」

「よぉ」

瑞貴

「こんにちは、サトコさん」

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サトコ

「こんにちは。おふたりとも、いらしていたんですね」

「まあな。お前は、補佐官の仕事か?」

サトコ

「はい」

石神さんに視線を向けると、盆栽とサボテンのミニストラップを手にしていた。

サトコ

「石神教官。それ、どうしたんですか?」

颯馬

私たちからのお土産ですよ

後藤

石神さんは、研修旅行に来れなかったからな

サトコ

「そうなんですね」

(それにしてもサボテンと盆栽ストラップって‥!)

(‥教官たちって律儀なんだな)

教官たちの仲の良さを垣間見たような気がして、頬が緩む。

「俺たちからも土産だ」

瑞貴

「これをどうぞ、お召し上がりください」

藤咲さんが後藤教官たちに、箱に入ったお土産を渡す。

石神

それは‥

『熱海』と書かれたお土産に、石神さんは眉を顰めた。

「総理が気を利かせてくれて、サミットの後、熱海の祭りに行ってきたんだ」

後藤

仕事の後に祭りとは‥やっぱりお前らは、お祭り課だな

「なんだと?」

後藤

図星だろう

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後藤教官と一柳教官の間に、火花が飛び散る。

瑞貴

「やれやれ、ですね」

藤咲さんは私の隣に来ると、ニッコリ笑みを浮かべる。

瑞貴

「そういえば、運勢はどうでしたか?」

サミットでの出来事や、石神さんとお祭りに行ったこと‥

花火を一緒に見たこと、そして‥初めて一緒にお風呂に入ったこと‥

夏休みのことを思い返していると、石神さんと視線がぶつかる。

(この夏は、色々な思い出ができたな)

私は満面の笑みで、藤咲さんの質問に口を開く。

サトコ

「とても良かったです!」

私の返答を聞き、石神さんは私だけにわかるように小さく笑みを浮かべた。

Happy  End

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