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恋の行方編 黒澤7話

【黒和堂病院】

サトコ
「はぁぁ···」

(ダメだ、頭の中で情報処理できてない)
(予想外のことが多すぎるよ)

そのうちのひとつは、もちろん院長の「診断書偽装疑惑」だ。
けれども、それ以上に私の脳裏を占めるのは···

(あのあと「忘れてください」って言われたけど···)

サトコ
「忘れられるわけないってば!もう···」

門村吉明
「あら、なにが?」

(うわっ)

サトコ
「な、ななななんでもありません!」
「それより、小児科のベッドメイキングをしないと···」

門村吉明
「小児科なら私が行ってくるわ。他の用事も頼まれてるし」
「長野さんは産婦人科をお願い」

サトコ
「わかりました」
「······はぁぁ」

(しっかりしろ、私。今は「表向きの仕事」に集中しないと)
(黒澤家のお家事情は、仕事が終わってから考えれば···)

???
「♪る···るる······」

(···え?)

???
「♪る···るるる···るるる···」

(この歌声···前にリネン室で聞いた幽霊の···)

サトコ
「!!!」

(ち、違うよね?)
(すごく小さな声だけど、ちゃんと聞こえてるし···)

どうやら、歌声の主は「301号室」にいるようだ。

(あそこ···ベッドメイキング予定の部屋だ···)
(今日の夕方、新しい患者が入るって···だから、今は空き部屋のはずで···)

サトコ
「だ、大丈夫···」

(絶対、誰かいるはず···)
(たぶん、この間会った女の子が···)

(いた···!)
(あの子···たしか、名前は···)

サトコ
「サユミちゃん?」

宇野サユミ
「!」

サトコ
「あの···前にも歌ってたよね?4階のリネン室で」

宇野サユミ
「······」

サトコ
「歌、上手だね。すごくいい声···」

(あ···っ)

サトコ
「待って!サユミちゃん!」

(···行っちゃった)
(でも、これではっきりしたよね、アレはあの子の歌声だって)

サトコ
「よかったー!幽霊じゃなかったー!!」

(それにしても謎だな。歌は歌えるのに「喋れない」って)
(きっと、よっぽどのことがあったんだろうな)



【カラオケ店】

さて、その日のミーティング···

サトコ
「えっ···第三の不審死事件!?」
「今度は誰が···っ」

黒澤
落ち着いてください。事件はまだ起きていません
あくまで『狙われそうな人物』が入院してきた、というだけです

黒澤さんのタブレットに表示されたのは、30代の女性だ。

黒澤
彼女は元信者で、2年ほど宗教団体の施設で暮らしていました

サトコ
「2年も···」
「それで、今は?」

黒澤
半年前に施設を出ています
それ以来、宗教団体とは接触していないようです

サトコ
「つまり、脱退したってことですか?」

黒澤
ええ、あるいは···
『脱退させられた』可能性もあるかもしれませんが

(それって、宗教団体と揉めたってこと?)
(だとしたら、狙われる可能性も十分あり得るよね)

サトコ
「入院したのは、どの病棟ですか?」

黒澤
産婦人科病棟です

サトコ
「それって、もしかして301号室の···」

黒澤
知っているんですか?

サトコ
「いえ、患者さんとは会ってないんですけど」
「今日、ベッドメイキングを担当したので···」

黒澤
なるほど···

サトコ
「見張ったほうがいいですか?」

黒澤
いえ、もう少し様子を見ます
その必要ができたら、声を掛けますんで

サトコ
「···わかりました」

(とはいえ、スルーできないよね)
(明日から、産婦人科病棟に行くときは、必ず様子を見ておこう)

黒澤
オレからの報告は以上です
次、どうぞ

(······きた)

高まる緊張を解すように、私はそっと息を吐き出した。

サトコ
「···看護師たちの噂で、気になるものがありました」

黒澤
どういうものですか?

サトコ
「······院長が······」
「『診断書偽装』に関わっている···という···」

黒澤
······

サトコ
「実は、少し前に、院長が『ヤバい組織』と繋がっていて···」
「『経営に口出しされている』って噂を聞きました」

黒澤
······

サトコ
「それで、今日『診断書偽造』の話が出てきて···」
「その偽装された診断書の相手が、その···」

黒澤
『不審死事件の被害者』ですか?5ヶ月前に起きた···

サトコ
「·····はい」

黒澤
なるほど
つまり、サトコさんは···
院長が『例の宗教団体と繋がってる』と言いたいわけですね?

サトコ
「···っ、それは···」

(正直その通りだけど···)
(なんて答えよう···黒澤さんに対して···)

<選択してください>

そのとおりです

サトコ
「そのとおりです」

(そうだ···ここはちゃんと答えないと)
(黒澤さんは、前に「遠慮するな」って言ったんだから)

サトコ
「私は、その可能性があると思っています」

黒澤
ですよねー
オレも、そのふたつの噂を聞いたら同じ判断を下しますよ

(黒澤さん···)

やっぱり違うかも

サトコ
「や、やっぱり違うかも!」
「院長に限って、まさかそんなこと···」

黒澤
いいですよー、遠慮しなくても

サトコ
「!」

黒澤
前にも言いましたよね、オレ
『仕事とプライベートは切り分けられる』って

(それは···そうだけど···)

すみません

サトコ
「すみません!」

黒澤
······

サトコ
「こんな噂、耳に入れてしまって···」

黒澤
どうして謝るんですか?
サトコさんは、何も間違ってませんよ

サトコ
「でも、院長は黒澤さんの身内で···」

黒澤
やだなぁ、そんなの関係ないですよー
これでもオレ、刑事ですから

(黒澤さん···)

黒澤
報告は以上ですか?

サトコ
「あ···はい······」

黒澤
では、この件についても、こちらで調べてみます
サトコさんは、引き続き、情報収集に励んでください

サトコ
「······」

黒澤
それと、明日のミーティングは公安学校でお願いします
後藤さん専用の教官室を借りられることになりましたので

サトコ
「···わかりました」

(なんだろう···この感じ···)
(うまく言えないけど、なんか···妙な違和感が···)



【黒和堂病院】

(前にも同じことがあったよね)
(たしか、幸成さんを紹介してもらった後···)
(あのときの黒澤さんの態度も、妙に引っかかるものが···)

看護師1
「えっ、平名さん、今月いっぱいなの?」

休憩室から聞こえてきた名前に、私は意識を引き戻された。

看護師1
「契約、来月までじゃなかった?」

看護師2
「でも、今月いっぱいで辞めるみたい」

看護師1
「えー、シフトどうすんのよ。来月の、もう出てるのに」

(しかも、なんだか急に決まったっぽい?)

折しも、「狙われそうな人物」が昨日入院してきたばかりだ。

(これって偶然?)
(それとも、彼女が入院するのを待っていた···とか?)

怪我人や病人の入院先を、あらかじめ予想して待つのは難しい。
でも「妊婦」なら話は別だ。

(出産するときは、だいたい通っている病院に入院する···)
(つまり「入院する病院」は予想できていたはず···!)

看護師1
「ああ、もうサイアク!派遣なら期限通り働けっての!」

看護師2
「しょうがないよ。あの人、表向きは『派遣』だけど···」
「本当は、おエライさんのコネで入ったって噂だし」

看護師1
「だからって、いきなり来週の木曜で辞められてもさぁ」

(そっか···月末までもう10日もないんだ)
(となると、何か起きるのは今週中か来週···)
(このこと、黒澤さんに報告しないと!)


【教官室】

黒澤
なるほど···

サトコ
「どうしますか?例の妊婦さんを警護しますか?」

黒澤
ハハッ、面白いことを言いますねー
もしかしてサトコさん、警護課に異動希望ですか?

サトコ
「違います!」
「ただ、私は狙われている妊婦さんが心配で···」

黒澤
落ち着いてください
警護課だって、この状況じゃ警護できませんよ
判断材料が少なすぎますから

サトコ
「でも···っ」

黒澤
ただ、サトコさんの推察は興味深いと思います
オレのほうで、なんらかの対策を練りますので、心配いりませんよ

サトコ
「···わかりました」

(そっか···これだけじゃ、判断材料が足りないんだ)
(私は「絶対そうだ!」って思ったんだけどな)

黒澤
···それで?
平名織江について、他に何か分かったことはありませんか?

サトコ
「いえ、特には···」

(あ、待って。そういえば···)

サトコ
「彼女、表向きは『派遣の看護師』ってことですけど···」
「実際はそうじゃないみたいです」

黒澤
どういうことですか?

サトコ
「看護師さんたちが噂してたんですけど···」
「なんでも『おエライさんのコネ』で入ったとか···」

黒澤
『おエライさん』?

黒澤さんの声音が、思いがけなく低くなった。

黒澤
それ、誰ですか?

サトコ
「え?」

黒澤
『おエライさん』です。誰のことを指していましたか?

サトコ
「え、ええと···そこまでは···」

黒澤
ちゃんと思い出してください!大事なことです!

サトコ
「!」

黒澤
『おエライさん』は誰ですか?
もしかして『院長』ということは···

サトコ
「違います!」

詰め寄ってきた黒澤さんを、私は思わず突き飛ばしてしまった。

サトコ
「院長の名前は出てきていません!」
「私が聞いたのは、あくまで『おエライさん』ってことだけです!」

黒澤
······

サトコ
「院長に限らず、具体的な名前は聞いていません」

黒澤
···だとしても、ほぼ確定でしょう
相手は『あの人』だって

(······え)

黒澤
まあ、いいです
今日の報告は以上ですか?

サトコ
「······はい」

黒澤
了解です。おつかれさまでした
次のミーティングですが···
明日は忙しいので、明後日まとめて行いましょう
場所は、いつものカラオケ店で

サトコ
「···わかりました。失礼します」



【廊下】

(黒澤さんのなかでは、もう確定しているのかな)
(院長が、例の宗教団体と繋がってる···って)

確かに、その判断もわからくはない。
これまでの噂がすべて真実なら、そういうことになるのだろう。

(でも、それこそまだ「判断材料が少ない」んじゃ···)
(どれも、まだ「噂」に過ぎないのに···)

???
「おっ、久しぶりだな。ひよっこ」

(えっ···)

サトコ
「あ、おつかれさまです」

難波
おつかれさん。元気にやってたか?

サトコ
「はい、まぁ···」

難波
たしか今、黒澤んトコの病院に潜入してるんだったな
どうだ、アイツは?
伯父さんとうまくやってるか?

サトコ
「!」

難波
まあ、あいつは外面がいいからなぁ
育ての親の前では、何があってもニコニコしているか
『先輩』は『医者一族のなかでひとりだけ警察官で肩身が狭い』ってボヤいていたが···

サトコ
「ま、待ってください!」
「『伯父さん』って『院長』のことですよね?」

難波
ああ、もちろん

サトコ
「室長は知っていたんですか?」
「ふたりが『本当の親子』じゃないって」

難波
そりゃあな。これでもいちおう上司だぞ
それに、あいつの父親には昔世話になったからなぁ

サトコ
「室長がですか?」

難波
ああ。優秀な刑事だったんだぞ。黒澤の父親は

サトコ
「!!」

難波
なんなら調べてみるといいぞ
人事関係のDBにデータがまだ残ってるはずだから
案外、今回の捜査の『ヒント』が見つかるかもなぁ

(「捜査のヒント」···本当に···?)

サトコ
「ありがとうございます。失礼します!」

難波
おう、がんばれよー

サトコ
「よし···」

難波
······
······


【黒和堂病院】

そんなわけで翌日···

サトコ
「お先に失礼します!」

(学校の書類倉庫のPC···空いてるといいな)
(あそこなら、あまり人も来ないからゆっくり調べられそうだし)
(それにしても「捜査のヒント」か···)
(黒澤さんのお父さんのデータに、いったい何が···)

サトコ
「!」

(非常口前にいるの···黒澤さんだ)
(今、顔を合わせるの···さすがに気まずいな)

サトコ
「···よし、遠回りしよう」

(別棟を回っても、職員玄関に出られたよね)

【学校 資料室】

(さて···と)
(黒澤さんのお父さんの名前は···たしか···)

昨日、室長が教えてくれた名前を入力する。

(···出た。該当者1名)

クリックすると、画面にデータが表示された。

サトコ
「あれ、この顔···」

(どこかで見たような···)
(···そんなわけないか。初めて見る人だし)

サトコ
「それより経歴···」

(へぇ···刑事課も公安課も経験しているんだ···)
(室長の先輩だったのは、やっぱり公安課時代なのかな)
(あ、でもそのあとS区の交番に3年勤務···)

サトコ
「えっ、これでおしまい?」

(交番勤務の後、所属が空欄なんだけど···)
(警察官を辞めたってこと?)
(でも、それなら「退職」って書いてあるんじゃ···)

怪訝に思いながらも、画面をスクロールする。

(あっ、もう1行あった···ええと···)

サトコ
「『本人死亡により退職』···?」



【寮 談話室】

サトコ
「うーん···」

(あの経歴···どういうことなんだろう)

黒澤さんのお父さんが交番勤務だったのは13年前。
でも、亡くなったのは11年前だ。

(その間、2年近くも配属先が「空白」って···)
(もしかして病気療養中だったとか?)
(でも、黒澤さんのお父さん···最後に昇格していたよね)

いわゆる「二階級特進」···つまり殉職されたということだ。

(ってことは、勤務中に亡くなっているはず)
(なのに配属先は不明···)

サトコ
「うーん···うーん···」
「うーーーん···」

千葉
「あれ、氷川?」

サトコ
「千葉さん!久しぶり」

千葉
「久しぶり。めずらしいな。この時間に寮にいるのって」
「もしかして、潜入捜査が終わったとか?」

サトコ
「ううん。まだ、あと数日残ってるよ」

千葉
「そっか···じゃあ、今週末の飲み会は無理かな」

(···飲み会?)

千葉
「土曜の夜、急きょ飲み会をすることになって···」

(飲み会···飲み会······)

サトコ
「!!」

(そうだ、写真!!)

サトコ
「千葉さん、あの写真のデータ、まだ残ってる!?」
「前に見せてくれた、室長の、飲み会の···」

千葉
「ああ、アレ?室長が20代の頃の···」
「たぶん、まだスマホに残ってたはずだけど···」

サトコ
「転送して、今すぐ!」

千葉
「あ、ああ。わかった」



【学校 資料室】

千葉さんからデータを受け取った私は、再び学校の書類倉庫へと引き返した。

(落ち着け···落ち着こう)
(まずは写真を並べてみないと)

逸る気持ちを何とか抑えて、私は2枚のデータを画面に並べてみた。
1枚は人事DBにあった黒澤さんのお父さんの写真。
もう1枚は、千葉さんが持っていた昔の室長の写真。

(この、室長の奥に写っている男性···)

サトコ
「似てる···」

(たぶん、黒澤さんのお父さんだよね?)

問題は、いつ撮られた写真なのか、だ。

(たしか、室長が「公安に配属されてすぐ」だったような···)
(なにか日付が分かりそうなものは···)

サトコ
「···あった。壁掛けカレンダー」
「文字部分を拡大して···っと···」

(この年だと···ええと、つまり···今から······)

サトコ
「13年前?」

(これって、黒澤さんのお父さんの配属先が空白になった年だ···)

正確には、9月まで「交番勤務」で、その後が記載されていない。
そして、このカレンダーが示す月は···

サトコ
「10月···」

(つまり、この写真は「空白期間」に撮られたもの)
(でも、公安課に戻ったなら、記録にそう残っているはずで···)

???
「へぇ···初めて見たなぁ、その写真」

サトコ
「!!」

(この声···っ)

黒澤
日付は···10月ですか
古巣に戻って間もないころですね

(黒澤さん···)

黒澤
それにしても、ずいぶん公安っぽくなりましたね、サトコさんも
オレの身内を、勝手に調べるなんて

サトコ
「これは···」
「今回の潜入捜査の手掛かりになるかもって思ったからです!」

黒澤
手がかり?

サトコ
「室長のアドバイスです」
「じゃなければ、黒澤さんのお父さんのことなんて調べません!」
「ぜんっぜん、興味ありませんので!!」

黒澤
えー、悲しいですねー
オレは、サトコさんに興味あるのに

(······え?)

<選択してください>

本当ですか?

サトコ
「···本当ですか?」

黒澤
本当ですよー

サトコ
「······」

黒澤
···なーんて
こういう態度がいけないんでしょうね
こんなふうに軽く言うから、信じてもらえなんでしょうけど

(···黒澤さん?)

嘘つかないで

サトコ
「嘘つかないでください」

黒澤
嘘じゃありませんよ
アナタみたいな人は初めてですから

サトコ
「···初めて?」

黒澤
ええ。こういう仕事に就いていながら···
一途でまっすぐで···真っ当な正義感を持っていて···

サトコ
「······」

黒澤
これじゃ、気になるのも無理はないでしょう?

(···本当に?)

そんなの信じられない

サトコ
「そんなの信じられません」

黒澤
でしょうね
オレは、それだけのことをしましたから

サトコ
「···っ」

黒澤
ですから、その意見は甘んじて受け入れます
自業自得ってヤツです

(······本当に?)

黒澤
それで?
手がかりになりそうなものはありましたか?

サトコ
「いえ、特には···」
「その···配属先が一部空白になっているのが気になったくらいで···」

黒澤
なるほど。でも···
空白の正体···少しは気付いているんでしょう?
そんな写真、持ってるくらいなんですから

黒澤さんは、身を乗り出すようにPC画面を覗き込んだ。

黒澤
すごいなぁ。これ···レア中のレアじゃないですか
あの難波さんが、こんなに無防備で写真に写ってるなんて

サトコ
「···そうなんですか?」

黒澤
そうですよー。あの人、写真を避けてるっぽいですから
オレですら、顔の一部が写ってるものしか持っていません

(そういえば、前に見せてもらった室長の写真···あれも隠し撮りっぽかったよね)
(しかも、鏡越しだったうえに、顔半分しか写ってなくて···)

黒澤
で、どうします?
難波さんの言っていた『手がかり』···知りたいですか?
潜入捜査自体は、あと数日で終わりますが···

サトコ
「知りたいです」

黒澤
······

サトコ
「知りたいです。それによって···」
「これから起こるかもしれない事件を、未然に防げるのなら」

黒澤
防げるかどうかはわかりませんが···そうですね···
アナタになら、話してもいいかもしれない

黒澤さんの目が、ゆらりと私を捕らえた。

黒澤
そこの経歴にあるように···
オレの父親は、11年前に亡くなりました

サトコ
「···殉職、ですよね?」

黒澤
ええ。殺されたんです
黒和堂病院の、現院長に

to be continued

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