サトコ
「赤!赤のボールです!」
石神
「よくやった、氷川」
加賀
「クズもたまには役に立つじゃねぇか」
(こ、このふたりに同時に褒められる日なんて、もう二度と来ないかもしれない!)
サトコ
「私が魂を込めて引いたボールですから!」
東雲
「なにそれ意味不明」
「暑さで頭沸いたんじゃないの」
颯馬
「まあまあ、今回はお年寄りに付き合って温泉で我慢しましょう」
石神
「‥颯馬」
加賀
「ちょっと表出ろ」
颯馬
「フフ、冗談ですよ」
(こ、怖い‥まだ火花散ってる!)
(でも、候補地を決めるという私の任務は終わった‥!)
研修と言えどもカレと一緒に夏休みを過ごせる喜びに、内心はしゃいでいた。
【寮 自室】
その夜、寮に戻ると奥の部屋から携帯が着信を告げる音が聞こえてきた。
(いけない、携帯忘れて出ちゃったんだ‥!)
(でも、こんな時間に誰からだろう?)
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