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キスしてうつして B

サトコ

「鳴子、急いで保健室に連れて行こう!」

鳴子

「そうだね」

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鳴子と一緒に男子訓練生を支えて、保健室を目指した。

【保健室】

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保健室に運び込むと、中に後藤教官と別の男子訓練生がいた。

どうやら、怪我をした訓練生の手当てをしているらしい。

鳴子

「いいな~。後藤教官に手当されるなんて」

「ねえ、サトコもそう思うでしょ?」

サトコ

「う、うん‥そうだね」

相変わらずの鳴子に苦笑いしながら、連れてきた訓練生をベッドに寝かせる。

男子訓練生

「悪いな‥助かったよ」

鳴子

「大人しく寝てた方がいいよ」

後藤

よし、これでいい

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振り返ると、後藤教官が訓練生の包帯を巻き終えたところだった。

でも不格好で、今にも包帯が外れてしまいそうだ。

男子訓練生B

「あ、ありがとうございます」

鳴子

「後藤教官って、不器用だったんだ‥」

サトコ

「あの‥私、巻き直しましょうか?」

思わず申し出ると、後藤教官が目を逸らして微かに頬を染める。

後藤

悪いな‥

サトコ

「いえ」

(なんでも完璧にできそうなのに‥後藤教官のこういうところ、かわいいんだよね)

鳴子

「あれ?そういえばサトコ、のんびりしてていいの?」

「石神教官に呼ばれてるんじゃなかった?」

サトコ

「‥あ!?」

後藤

そういえば石神さんが、アンケート用紙が‥とか言ってたな

サトコ

「す、すみません!私、行かないと!」

鳴子

「じゃあ、あとは私がやっておくよ」

サトコ

「ありがとう!」

包帯を鳴子に渡して立ち上がった瞬間、微かに眩暈を覚えた。

フラつく私の体を、後藤教官が支えてくれる。

後藤

‥大丈夫か?

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サトコ

「は、はい‥すみません。立ちくらみがして」

後藤教官にお礼を言うと、急いで教官室へ向かった。

【教官室】

アンケートを持って教官室に駆け込むと、石神教官が仁王立ちで待っていた。

石神

遅い

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サトコ

「す、すみません!」

加賀

相変わらず使えねぇクズだな

サトコ

「うう‥」

東雲

‥‥‥

じっとこちらを見ていた東雲教官が、小さくため息をついて私から目を逸らした。

(あ、呆れられた‥!?)

ショックなまま、石神教官のお説教を受け続け‥

【資料室】

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その夜、今日の反省に、自ら石教官の雑用を引き受けた。

(えーと、これよりこっちの方が古いから、向こうのファイルに‥)

(はあ‥なんだか、さっきから眩暈がひどくなってる気がする)

それに、夜になるにつれて身体がだるく、関節が痛くなってきた。

(もしかして風邪ひいたかも‥帰ったら、今日は早く寝よう)

ファイリングが終わると、大きく伸びをした。

サトコ

「はあー、終わった~!」

難波

何がだ?

サトコ

「!?」

いつの間にか、難波室長が資料室のドアの所に立っている。

サトコ

「し、室長!?いつからそこに‥」

難波

通りかかったら、お前が真剣な顔でファイリングしてたんだよ

部下が頑張ってるのを見たら、おっさん、帰れないだろ?

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持っていたDOSSを、私の頭に乗せてくれる。

難波

ほら。遅くまでお疲れさん

サトコ

「ありがとうございます」

コーヒーを受け取ると、室長は資料室を出て行った。

(あったかい‥もしかして、わざわざ買いに行ってくれたのかな)

(ちょっと元気出て来たかも‥ファイルを提出して、早く帰ろう!)

【教官室】

教官室に、石神教官の姿はなかった。

(出かけてるのかな‥?とりあえず、ファイルはデスクに置いておこう)

石神教官のデスクにファイルを置いた時、教官室のドアが開いて誰かが入ってきた。

その人は‥‥

<選択してください>

A:後藤

B:東雲

C:難波

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